スポーツは日本にとって注目すべき新たな成長産業

スポーツは注目すべき産業

スポーツ産業は「スポーツサービス情報産業」「スポーツ施設空間産業」「スポーツ用品産業」の3つから構成されています。
1990年には3つの産業が互いに独立していましたが、現在は3つの産業が融合化し、ハイブリッド産業が生まれており、さらに「医療」「観光」「ファッション」などの異種産業がスポーツ産業と融合し、複合化が進んでいます。

成長を続けるアメリカ、停滞する日本

スポーツ産業の過去20年の動向を日米の市場規模で比較すると、1995年米国のスポーツ産業規模は約18.2兆円、日本は約5.7兆円でした。ところがその後、米国のスポーツ産業は急速に拡大し2010年には50兆円に迫りました。その後自動車産業の規模を上回り、現在は60兆円に達し、20年間で3倍に成長しました。
一方日本は5兆円から横ばい縮小傾向にあり、この20年で12倍もの差がついてしまいました。

「スポーツを通じて社会を豊かにする」

 このままでは日本のスポーツは世界から取り残されていく、何とかしたいという思いを実現するためにドームは設立されました。考え方を変えれば、日本にはスポーツが巨大な成長産業となる大きな可能性が秘められているということです。
 ドームの理念である「スポーツを通じて社会を豊かにする」というミッションを実現するためには、日本のスポーツの産業化が不可欠です。ドームは現在個別の事業やアセットを活用しながら、さまざまなプロジェクトを進めています。いずれのプロジェクトも経済、教育、健康というスポーツの本質的な価値を引き出し、全てが有機的に連鎖し、日本のスポーツ界に世界基準のイノベーションをもたらすことを目指しています。
 スポーツが日本を変えていく、スポーツが社会を豊かにする。果てなき理想を胸にドームは戦い続けます。

改革が行われ
プロフィットセンターへと変貌

米国は1995年頃までは日本と大して変わらない状況でしたが、スポーツ産業を有望産業と捉え、官民が連携しスポーツの産業化に取り組みました。この改革は次の5つに集約されます。

1 スタジアム/アリーナ改革

カスタマーエクスペリエンス最大化を目指して、徹底したホスピタリティーを追求しています。

2 リーグ/団体改革

ガバナンスが効く組織変革を行い、収益を生む仕組みを作り上げています。

3 メディア改革

スポーツというコンテンツの価値を顕在化させ、メディアの価値を高めています。

4 大学改革

スポーツを大学の玄関としアカデミックな分野を含めた大学全体のレベルを上げています。

5 女性スポーツ改革

タイトルⅨという法律によって、女性のスポーツ参加率を高めています。

これらの絶え間ない努力により、スポーツ産業をプロフィットセンターへと変貌させ、米国にスポーツカルチャーを根付かせました。

改革が行われず
コストセンターのまま

日本では、スポーツは産業ではなく教育政策の一環として捉えられ「スポーツは神聖なもの、お金を儲けてはならない」という考えが根底にあります。そのため、スポーツは文化活動という観点から少しぐらい税金を投入してもよく、コストセンターでも構わないという感覚があります。

日本はスポーツの本質的な価値に気づくべき

ドームとプランテックが生み出すシナジー

 私たちプランテックグループは株式会社ドームが標榜する「スポーツを通じて社会を豊かにする」という理念に強く共感し、その実現のためパートナーとして、グループの総力を結集してソリューションを提供するとともに、その価値を最大化することを目指してさまざまなプロジェクトの実現に取り組んでいます。
 今回のニュースレターでは、ドームとプランテックで協業している5つのプロジェクトについてご紹介します。


ドームとプランテックが考えるスポーツを成長産業にする
5つのストーリー

スタジアム/アリーナ スポーツリーグ/団体

アメリカにおけるスポーツファシリティの発展

 米国では1995年頃までは郊外型が主流でしたが、1995年以降にスタジアムの老朽化、地域経済の悪化が起こったことへの対応策として、自治体と民間が連携し都市の中心部にホテルや商業施設を併設した複合型のスタジアムやアリーナをつくり、利益を生み出すプロフィットセンターへと変化しました。
 日本のスタジアムやアリーナは、国体開催などの目的で自治体が整備した運動公園型が多く、交通アクセスが悪い場所にあります。スポーツ以外に提供するコンテンツがなく、利用率が低いため赤字経営の施設が多く、ランニングコストに公的資金が投入されコストセンター化しています。

スタジアム/アリーナの明暗を分けるブランド力

 施設の収益構造を比較してみると、日本は自治体が所有し、指定管理者の運営によりホームチームから賃貸料を得ています。  一方、海外ではホームチームがスタジアム/アリーナを直接運営している事例が多く、カスタマーエクスペリエンスを最大化するために施設を改修するなどフレキシブルに施設を運営することができ、大きな収益をあげています。

日本のスタジアム/アリーナに求められるのは
「滞在型エンターテインメント」

 これからの日本のスタジアム/アリーナ施設に求められるものは3つあります。1つめはカスタマーエクスペリエンスの最大化です。ワクワクドキドキする座席計画やピッチとの距離感、統一感のある施設コンセプト、円滑な移動ができる動線の確保など要素はさまざまです。2つめはスポーツ観戦以外にも利用できる空間があることです。イベント、コンサート、コンベンションなど多様な利用シーンが想定できます。3つめは収益施設の確保です。屋根下の空間を最大限に利用し、飲食、物販、VIP施設を充実させ、多くの人を呼び込み、お客様が楽しみお金を使って遊べる商業空間を創出します。

まちづくり

都市型アリーナを中心としたまちの機能連携と発展

 都市型スタジアム/アリーナは、集客装置としてまちづくりの中核となることが期待されています。民間活力を導入し交通アクセスのよいまちの中心部に立地し、集客機能(コンベンションセンター・文化ホール)や商業などと複合した機能を持つことで、周辺エリアの既存施設との連携が生まれ、まちの発展に寄与する波及効果を生み出します。
身近なスポーツチームの存在やスポーツ機会が増加することにより地域への愛着が熟成され、スタジアム/アリーナが地域のシンボルとなることで地域の魅力を高めます。
マディソン・スクエア・ガーデンはニューヨークのペンステーションの直上にある都市型アリーナで、その立地の良さから年間多くのスポーツイベント、コンサートが開催されています。映画館、劇場、会議場も併設され、マンハッタンのランドマークのひとつとして人が集い、国内外からの集客を誘発し、まちづくりの中核となり地域雇用にも貢献しています。

『スポーツを通していわき市を東北一の都市にする』というビジョンを掲げるいわきFC のホームグラウンドとして誕生したクラブハウス。
元々はオフィスであった建物に増築・改修を施して、単なる選手の活動拠点に留まらず、アンダーアーマー直営店、飲食店舗など個性豊かな商業機能を併設した日本初の商業施設複合型クラブハウスです。多くの一般の人にも利用してもらい、収益を得ながら「チーム強化」「地域振興」を図ることで、いわき市のブランド価値向上につなげていくまちの拠点です。


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スポーツリーグ/団体

カレッジスポーツにおける環境とブランディングの重要性

 米国において、「スポーツは大学の玄関である」と言われており、大学にAD(大学体育局)を設立することで各部を統制しています。スポーツを通じたスクールブランディングとして部のユニホーム、カラー、ロゴを統一するなどの取り組みを行い、教育環境を整備することで、学生を集め強いチームを生み、次の収益につなげます。  日本でも、各大学が意思を持って大学スポーツへの改革を起こしていく必要があります。


<日米のカレッジスポーツへの取り組みの違い>


スクールブランディングへの第一歩

法政大学アメリカンフットボール部クラブハウス

クラブハウスのインテリアリニューアルプロジェクト。
学生に満足してもらえる環境づくりを目指して、スクールブランディングの構築に寄与できるデザインを行っています。またブランディングに必要とされる3つの要素、「ワクワク・ドキドキ」でき、「機能性」が高く、「清潔感」のある空間としています。

学生をカスタマーと捉えた
スポーツ環境改善


スポーツリーグ/団体

夢あふれる子どもたちの未来を育む複合施設

アンダーアーマーベースボールハウス川崎

バッティングセンターのリニューアルをきっかけに、「教育」や「商業」の要素を取り入れたプロジェクト。
 野球を通じて子どもたちが成長できる総合施設を目指しています。子どもたちが放課後に集うこの場所は、大人と子どもが交わる「教育の場」であり、エキサイティングな「おどろきの商空間」でもあります。

ファストファッション店ではできない
新しい商業施設のカタチ

ドームでは、どこでも誰でもいつでも同じ情報に触れられ、同じ情報を協同で更新することが可能となるよう、縦割りの組織にユニットとプロジェクトという横串を通す仕組みを加えて、マトリックス型の組織運営をしています。この経営方針に基づいて、皆が働けるように機能的で魅力あるオフィス空間を実現しました。


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従来の縦割り組織の軛を解き放ち、縦横のつながりを生み出す『Proactive Matrix』という概念。 その働き方を実現するために、プロジェクト単位で執務デスクとは別のワークスペースを準備しました。その場所をストリート沿いにボックス空間として配列することで、ストリートからプロジェクトの進捗は一目瞭然となります。このしかけにより、有機的なコミュニケーションによる機動性が向上するとともに、クリエイティブなオフィス環境を創出します。

<各プロジェクトを同じベクトルですすめる有明HQの体制>


24時間、365日、ベッドのなかでも、執務空間でも、リチャージ空間でも、どこででも執務ができる環境として、Combat(仕事は戦いである)でありResort(戦うには静養が不可欠)となりえる「働き方」「働く場」を追求しました。
機動性と柔軟性を備えたワークライフインテグレーションの実現を図りました。


倉庫からオフィスへと用途変更することで、既存の倉庫建築のもつメリットを最大化し、新しい価値として再生しました。倉庫特有の天井高やワンプレートの大きさは、既成概念にとらわれない新たなオフィスを模索するための自由度をもたらします。
外観は、倉庫街からウォーターフロントの地域景観に調和するためにリニューアルを行い、将来オリンピック施設が点在する江東区において、スポーツ活性化の軸となるセントラルステーションとしての役割を担います。
さらにスポーツブランドのヘッドクォーターとしての必要な機能が全てつまった本施設は、スポーツによるまちづくりのコアとなります。