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2025.07.04

【PROJECT】「立教大学 旧江戸川乱歩邸 母屋・洋館」
当社が工事監理ならびに耐震補強設計に携わりました「立教大学 旧江戸川乱歩邸 母屋・洋館」のリニューアルプロジェクトについて当社ウェブサイトのPROJECTページに掲載しました。
本プロジェクトは、江戸川乱歩ゆかりの歴史的建築を将来へ継承することを目的に、立教大学構内に現存する旧江戸川乱歩邸を対象として実施された文化資産修復プロジェクトです。
旧江戸川乱歩邸は大正10年築の母屋と昭和32年増築の洋館が1つの建築物となっている木造住宅で、これまで増改築を繰り返しており老朽化が進んでいました。
検査済証が現存しないため「検査済証のない建築物のガイドライン調査」を実施し、調査により特定された不適合部分を是正することで遵法化を図るとともに、耐震壁を要所に設け耐震補強を行い、現行法同等の耐震性を確保しました。外観は既存を忠実に再現しつつ現代の工法を採用し、防水・断熱性能を向上させることで建物の長寿命化を図りました。
室内は江戸川乱歩の貴重な収蔵品を保存・展示する施設として整備し、展示室には24時間空調のローテーション運転を採用することで展示物の保存環境に配慮しました。
書斎や応接室は写真を元に再現し、当時の江戸川乱歩の世界観や暮らしを体感できる空間構成とすることで、歴史や文化を次世代へ継承する取り組みとしています。
既存を忠実に再現しながら現代の工法で建物の長寿命化を図った建物外観・正面アプローチ
江戸川乱歩の世界観と生活を感じ取れるように当時を再現した応接室(上)と書斎(下)
江戸川乱歩の貴重な資料をおく展示室(上)と文庫室(下)
ガラス壁を設けることで既存階段をそのまま残し法適合に対応