プレミスト志村三丁目

CONCEPT

地域に残る暗渠となった小川を挟んで住棟と共用棟を配置し、地域共生を目指した集合住宅。約280世帯が居住する住棟と、入居者の第2のLDKとして活用できる共用棟「HANARE」で構成している。水平ラインを基調としたデザインコードを設定して2棟のデザインの統一感をはかり、庇やバルコニーによってボリュームを分節することで、周辺環境への圧迫感に配慮している。周囲を囲む樹木配置や舗装材のデザインによってかつての小川の風景を再構築。暗渠部分は地域に開放し、地域の繋がりの場・景観形成の場として、日常風景を彩る「道」を再生した。
本敷地には、行政が所有している暗渠の「蓮根川」が流れている。その水路は、従前建物の敷地に取り入れられ、閉鎖された空間であった。本プロジェクトでは、「閉鎖された水路(暗渠)」の上に地域の方々と当物件住民による賑わいの空間を演出し「人々の行きかう道」として再生を図り、未整備水路の新たな活用方法を提案した。

 

デザインのポイント
1.暗渠とマンション敷地の一体整備により一団の空間として開放感を創出している
2.東側に住宅棟、西側に共用棟を整備し暗渠に人の往来を作り出し、賑わいを演出している
3.共用棟「HANARE」は住民それぞれが自身の暮らしをデザインできるセカンドリビング

DATA

所在地:東京都板橋区
階数:地上12階
構造:鉄筋コンクリート造
設計期間:2017.05-2018.03
施工期間:2018.04-2020.03
敷地面積:10,016.81㎡
建築面積:3,970.40㎡
延床面積:22,108.89㎡

AWARD

2020年度グッドデザイン賞受賞