安川電機 安川テクノロジーセンタ

安川電機 安川テクノロジーセンタ

敷地制約を逆手に!
技術開発者が集結する「メガフロア」

【課題】
開発部門を集約しイノベーションをおこす
技術開発拠点を構築したい

「開発者がワンフロアで働き、創発が生まれる大空間をつくる」

各製品の開発部門が各地に分散していて非効率的な体制に課題があり、新たなイノベー ションを生み出す技術開発拠点を1か所に集結したいという意向があった。ただし計画地の一部に埋設管が敷かれ、その上部には建物が建てられないという大きな制約があった。面積を確保しようとすると階数を増やす必要があり、開発者同士の交流や連携が取りにくくなるという懸念があった。

与件に沿った計画案では、埋設管により建物を建設できない範囲があるため、6層の建物としてオフィス空間を確保していたが、上下で分断され部門間の連携がとりにくい。

そこでプランテックは、埋設管の上空を跨ぐ4層の建物とすることで、1フロアの大空間を実現させ開発部門を一つに集約するという、与件を超えた提案を行い、クライアントの課題を解決する案を提示した。

【SOLUTION1】
敷地制約を逆手に取り、組柱と格子梁による大架構を採用し
上層部をオーバーハングさせることで
110m×77mの「メガフロア」を実現

柱や壁がほとんどない巨大なワンフロアにより
プロジェクト単位で自由なレイアウトが可能

メガフロアにより、開発技術者を一つのフロアに集結させ、迅速かつ効率的な業務推進を実現。

フレキシブルなオフィス空間には、自由に社内交流が行えるカフェエリア、ライブラリエリアや集中エリアなど、働き方に合わせた様々な共有スペースを配置した。

高さ7mの天井には、大地震時の落下を避けるために軽量で高い吸音性能を備えた膜天井を採用し、長辺20mの軽い膜材を両端部のみで吊る構成とし、て重力による自然な曲線が大空間を柔らかく演出している。

【SOLUTION2】
偶発的な出会いを生む吹抜け空間「ナレッジコンコース」
新たな価値創造を促す協創空間「オープンイノベーションエリア」

迅速な経営意思決定と各部門の連携強化を促進

安川電機の経営戦略を実現するために、当社はプロジェクトの企画段階から、建築設計だけでなく、ワークプレイスコンサルティングさらに展示空間デザインによるブランディングまで一貫してクライアントに伴走した。

「ナレッジコンコース」はワークプレイスと実験エリアを複数階に渡って繋ぎ、部署を超えたコミュニケーションと情報の見える化、さらに生産機能と経営機能の迅速な意思疎通や情報共有の活性化を実現させた。

「オープンイノベーションエリア」は、社外パートナーとの協創により新たな価値創造を促すことを目的に、当社クリエイティブチームのデザイン力を結集し、安川電機の過去・現在・未来における技術や製品を一目に理解できる展示空間とした。また多目的な利用を可能にするイノベーションホールを、革新的な技術を生み出す場として設置した。

「安川テクノロジーセンタ」はフレキシブルで革新なオフィス空間と評価され、第35回 日経ニューオフィス賞(ニューオフィス推進賞)(九州・沖縄ニューオフィス推進賞 九州経済産業局長賞)を受賞

【SOLUTION3】
歴史を継承し、まちなみに配慮した
デザインによって新たなまちづくりに貢献

安川テクノロジーセンタは、同敷地内にある「YASKAWAの森」「安川電機みらい館」「本社棟」「ロボット工場」など「ロボット村」全体との調和を図り、「自然」と「ものづくり」を融合させた新たな街並みを提供。またものづくりの発信基地として、本社・八幡事業所に未来的な景観を形成している。

「安川電機ロボット村」は、第9回 北九州市都市景観賞 建築デザイン賞を受賞。

 

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